メンターインタビュー:こんこんさん
悩みごとやモヤモヤすること、不安に思うことをインターネットで気軽に相談ができる「TOKYOメンターカフェ」。仕事や子育てなどを経験してきた方が、都民メンター(助言者)となって多様な悩みに寄り添い、悩みを抱えて次の一歩を踏み出せずにいる女性を支援します。
今回は、都民メンターの1人である、こんこんさん(40代)に、ご自身が経験してきた悩みや目指しているメンター像について語っていただきました。
なぜメンターになられたのでしょうか?
私自身、仕事と子育ての両立に長年悩んできました。そして、セミナーや市民講座に参加して、「解決法」を探ったり、自分と向き合ったり、「傾聴」を実践してきた経験もあります。
また、私はラジオを聴くのが好きで、特に人の悩み相談コーナーを好んで聴いています。リスナーからの悩みを読み上げた後、2人のパーソナリティがいろいろと意見を言う番組では、それぞれの意見や見方が全く違うこともあって。「面白いなぁ」「私だったらこう言うかなぁ」と思いながら聴いています。
実は今回のメンター募集も、ラジオを通じて知りました。これまでの経験がいかせるのではないかと思い、メンターに応募しました。
「私ばかりが育児をしている」。仕事と子育ての両立に悩む日々
こんこんさんがこれまで悩んでこられたことを教えてください。
私は今、時短勤務で働きながら、3歳〜8歳の3人の子どもを育てていますが、仕事と子育てを両立させることにずっと悩んできました。
例えば、子どもが風邪を引いたとき。フルタイムで働く夫ではなく、私が仕事を休んで子どもの面倒をみます。確かに私は時短勤務ですし、出張があるような業種ではありませんから、私が休むべきだということは理解しているんです。でもそれを夫に「当たり前」とは思ってほしくなくて、「私ばかりが育児をしている」とストレスがたまっていきました。
1つ1つの悩みは小さくとも、それらが積み重なると、いっぱいいっぱいになってしまって、どうしていいのか分からない状態になります。2人目を妊娠しているときに、私はついに限界を迎え、身体が動かなくなってしまいました。そんな私を見て、夫も家事や育児を積極的に手伝ってくれるようになり、夫とも日頃思っていることをより話すようになり、今では、良い関係を築けていると思います。
今振り返ると、私も自分の悩みを言葉にせず、どこかで私の悩みを察してほしいと思っていたのだと思います。「私ばかりが」と思っていたけれど、夫も実はいろいろサポートしてくれたこともあります。
夫婦関係の悩みは、やはりパートナーと向き合って話すことが解決の一歩なのかなと思っています。
また、母親との関係にも悩んでいたこともあります。
母親は「子育てを手伝ってあげたい」「自分も役に立ちたい」という思いが強く、ありがたいと感じることもあるのですが、「ミルクのあげ方はこうでないとダメ」「抱っこの仕方はこれが一番」などと、自分が30年以上前に実践してきた方法論を私に押し付けてきたりして、疲れてしまうことが多々ありました。また、母親自身が専業主婦だったので、「保育園に子どもを預けるのは可哀想」と言われたこともあります。
母と一緒にいると、どうしてもイライラしてしまうことが多かったので、近すぎず遠すぎずの距離感を保つようにしました。今では程よい距離感で良い関係を保てていると思います。親子関係の悩みについては、やはり距離感が大事なのかなと思っています。
自分の心を捉えると、解決の糸口が見えることも
ご自身の経験をどうメンターとして生かしていきたいと思いますか?
私自身、同じぐらいの年齢の子を持つ同級生や子育てサークルで出会った人たちに、悩みや愚痴を打ち明けて、安心感を得たり、アドバイスをもらったりしてきました。
言葉にすることで、自分自身とも向き合いました。なぜ自分が悲しいのか、なぜ自分が怒っているのか。自分の心をしっかりと捉えられると、悩みが軽減したり、解決の糸口が見えたりするようになるのかなと思います。
皆さんそれぞれが悩みと向き合っていけるように、「こんな見方もあるよ」という小さな気づきを伝えられるようなメンターになれればと思います。