メンターインタビュー:たんぽぽさん
悩みごとやモヤモヤすること、不安に思うことをインターネットで気軽に相談ができる「TOKYOメンターカフェ」。仕事や子育てなどを経験してきた方が、都民メンター(助言者)となって多様な悩みに寄り添い、悩みを抱えて次の一歩を踏み出せずにいる女性を支援します。
今回は、都民メンターの1人である、たんぽぽさん(40代)に、ご自身が経験してきた悩みやメンターとしての活動を振り返っていただきました。
メンターとしても学んだことが多かった
これまでメンターとして活動してきた感想を教えてください。
全体的に人間関係のお悩みが多いように感じます。時々ドキッとさせられるようなとても深刻なお悩みも拝見します。これだけ多くの人が何かに悩み、誰にも相談できない状況に置かれているのだなと感じます。
メンターの活動を通して“気づき”につながったことはありましたか。
親の介護にまつわる相談を受けた時に、介護をされている方はどんなことに困るのか、どういう情報を必要としているのか、どういう助けが必要なのかといったことを知ることができました。私はまだ親の介護の経験は無いですが、いずれ自分も同じ問題に直面すると思うので、学ぶことができてよかったと思っています。
たんぽぽさんは今までどのような悩みを感じてこられたのでしょうか。そして、なぜメンターになられたのでしょうか。
私は会社員として、営業事務の仕事をしています。20代から60代まで幅広い世代の人たちが働いているのですが、私は40代でちょうど真ん中の世代。上の世代と若い世代のどちらの価値観や考え方も比較的理解できる立場にいます。
上の世代の方々から「自分は若い頃こうだった。だから、今の若い人も同じようにできる」と言われることが多く、悩みに真剣に耳を傾けてくれないことがありました。「メンタルヘルス」など若い世代にとっては当たり前になりつつあることも、上の世代の方々にとっては新しい価値観にうつり、頭から否定されてしまうこともあります。
一方、若い世代の方々はなかなか自分の意見や思いを、目上の方にうまく伝えることができず、自分でため込んでしまう人が多いです。私の職場でも、心を病んでしまった若手が相次いで離職しました。
こうした職場の現状を少しでも変えたいと、産業カウンセラーの資格を取得しました。世代に関わらず、どの社員にも安心して困ったことや弱音を打ち明けてもらって、世代間の架け橋としての役割を果たすためです。
職場ではカウンセラーの職種が無いため資格を生かしてボランティアとして活動していますが、このコロナ禍で、特に女性の自殺者が増加しているというニュースを目にし、資格を職場以外でも生かせないか、お悩みに耳を傾けて、相談者の心を少しでも軽くできないかと思い、メンターに応募しました。
困難を乗り越える力を引き出すきっかけになりたい
メンターとして心がけていることや理想のメンター像を教えてください。
どんな悩みであろうと、どんな相談者であろうと、常に対等な立場であろうと心がけています。また、相談者の方々に安心してお話していただけるように、お話を良いとも悪いとも評価をせず、まずはありのままお話を聴こうと努めています。
人には、困難を乗り越える力があると思っています。今、悩んでいる方々は、悩みすぎて、視野が狭くなり、周りが見えなくなってしまっているのかもしれません。おこがましいかもしれませんが、私が悩みに耳を傾けることで、相談者が困難を乗り越える力を引き出すきっかけになりたいです。悩みの渦中にいる方々が、その人らしく、笑顔で生きる日々を信じています。
さまざまな苦労を乗り越えてきた都民メンターに、あなたの悩みを打ち明けてみませんか?